ストレートネック、その原因と治療法と予防法のアドバイス
首の骨(頚椎)は、ゆるく前方にカーブを描く(前湾)が正常な形状ですが、その前湾が消失し直線になった首の骨をストレートネックと言います。
また中には、直線を通り越して頚椎が後方にカーブを描く(後湾)にまで変形してしまったスワンネック(首猫背)と言われる重症な方もいらっしゃいます。
そして、首のカーブが本来の前湾から歪んでしまうと重い頭蓋骨を支えるバランスが崩れて首・肩・背中・顎関節の周辺への筋肉への負荷が高まって痛みや硬直を引き起こします。
また、ストレートネックやスワンネックにより頚椎の間から出る脊髄神経の出口が狭くなって神経圧迫が起こるので、主に頭部や目さらに自律神経失調による様々な症状などストレートネックやスワンネックが原因で発症する可能性のある症状は、多岐に渡ります。
<ストレートネックやスワンネックに起因する主な症状>
●首痛・首こり・背中の張り
●寝違い・首の可動域の減少
●頭痛・頭重
●めまい・ふらつき・吐き気
●顎関節痛・食い縛り
●手・腕のしびれ
●難聴・耳鳴り
●視力低下・疲れ目・ドライアイ
●自律神経失調・のぼせ
●うつ的症状・不眠・不安感
そして、ストレートネックの原因としては姿勢が大きく関与していると一般には言われております。
つまり、長期間のデスクワーク(前かがみ姿勢のパソコン作業・読書・学習)また、スマホや携帯操作などや背中を丸めた姿勢の運動などです。
<ストレートネックの予防法>
従って、ストレートネックの予防法とは、これらの姿勢を長時間、続けるのを止める事につきます。
しかし、仕事となれば、その姿勢を続けない訳には行きませんので、イスの高さやモニターの角度を調整して前かがみの角度を浅くする工夫などが有効でしょう。
また、休憩時間に頭や背中を反らすストレッチも継続したいものです。
しかし、上記の予防法は、一旦 ストレートネックやスワンネックになってしまった方が実践したとしても、残念ながらストレートネックやスワンネックの改善(治療)方法としては不充分です。
そこで、次にストレートネックの治療法についてお伝えいたします。
<ストレートネックの治療法>
まず、首周辺の症状などで病院(整形外科)に行って、レントゲン検査でストレートネックと診断されますと、治療法と言えば首の牽引または首周辺の筋肉を緩めたり反対に筋肉強化だったりします。
ところが、『ストレートネックは治りません!』と多くの整形外科医が言われる通り、実際そういう方法では改善されません。
そこで病院で治らなかったストレートネックの患者様は、次に骨格調整を看板にするカイロプラクティックや整体などに活路を求める方が多いのですが・・・その頚椎調整法が問題です。
なぜなら、殆んどの治療家がストレートネックは、頚椎(首の骨)の変形と捉えて、頚椎アジャスト等の首周辺の施術に終始しているからです。
ストレートネックの改善は、既在の骨格調整法では困難なのです。
もちろん私自身も10年以上前には、同様の考えで頚椎アジャスト施術をしておりました。
しかし、どれだけ正確に頚椎を調節しても、それが保てずに直ぐにストレートネックに戻ってしまうので根本改善を目指して研究を重ねて行きました。
その結果、ストレートネックが治らないのは診断名に囚われて、首中心の施術が中心であったからだと気付いたのです。
そして、ストレートネックの患者様の骨格全体を精査してみると、変形しているのは頚椎だけではなく胸椎も腰椎も、 その下の骨盤までも正常な形状では無い事が判明したのです。
つまり、背骨は骨盤の上に乗っており、また背骨自体も腰椎・胸椎・頚椎と下からバランスを取りながら立ち上がって形成されるものですから、首の骨だけの変形は有り得ないだろうと・・・
そして、更なる研究により頚椎は腰椎と連動するので腰椎の変形が頚椎の変形につながり、また腰椎の変形は、背骨の土台の骨盤の変形(歪み)が原因である事が判明したのです。
従って、初めに骨盤を矯正して、次にその上の腰椎を正確に調整すれば、後は自然に脳がバランスを取って胸椎から頚椎まで正常なカーブで背骨を立ち上がらせて、本来の背骨の形に戻るという理論です。
実際、当院では、この理論に基づいて骨格調整を初めて以来、それまで難航しがちであったストレートネックやスワンネックの改善が、とても簡単になりました。
正に骨格(頚椎)調整の革命的手法と自負しております。
また、ストレートネックに関して、もう一言、付け加えておきます。
当院は毎年100人以上のストレートネックの患者様を診ておりますが、首痛や手・腕のしびれを主訴とする患者様でストレートネックと診断された方の中には、実際は他の原因で首の痛みや手がしびれている方が多々見られるという事実です。
もちろん、当院では、この様な例も原因を把握しておりますので充分対処出来ますが、通常は、こうしたケースはストレートネックの患者として処置されますので、改善が遅れてしまいます。
様々なストレートネック治療を受けても中々改善されない方の中には、こうした他の原因で首の痛みや手のしびれが発症している可能性も考慮に入れるべきと思います。
<ストレートネックの自己診断法>
① 頭を後ろに反らすと首が痛い
② 左・右に首を回すと痛い
③ 首を動かすとギシギシ音がする
④ 目が疲れ易い・目がかすむ
⑤ こめかみ周辺に偏頭痛が出る
⑥ 首や後頭部が張る
⑦ 猫背
⑧ 寝違いをし易い
①~⑧の症状に3つ以上当てはまる方は、ストレートネックの可能性が高いです。
ご来院者様の声No.8を ご参照ください。こちら